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WEBマーケティング手法のあれこれを俯瞰してみよう

2017.02.17

WEBマーケティング手法解説

こんにちは。京都オフィスの重永です。

 

先日、お客様の企業サイトのリニューアルをお手伝いさせていただきました。
制作完了して公開したところ、早速ホームページを見てのお問い合わせが来たと喜んでいただけました。

 

BtoBのものづくり企業様なので、毎日のようにWEBからのお問い合わせがあるという業種ではありません。
なので、たまたまタイミングが合ったということもあるかもしれませんが、それでも新規顧客の獲得に繋がるかもしれない反響を、WEBサイトのリニューアル直後に早速得られたということは、制作に携わった者として非常に嬉しく思います。

 

私は立場上、いろいろな企業様から集客や販促に関するお話しを伺う機会がありますが、BtoBの企業様で、既存顧客からの売上で安定的に経営出来ていて、採用の方も特に困っていらっしゃらないお客様は、あまり自社サイトを活用しようという意欲が乏しいように思います。

 

特に取引先に大手企業があり、その売上比率に占める割合が高いところほどその傾向が高いような気がします。
しかし、取引先が大手企業だからっていつまでも安心していられるとは限りません。
いつ、どんな事情で取引終了になってしまうかわかりません。

 

イノベーションを果たした競合や価格攻勢をかけてきた競合に負けてしまうというような理由なら、企業努力により負けないようにすることも可能かもしれませんが、事故や天災、不祥事や業績不振など、取引先の都合で取引継続できなくなるような事態だと、自助努力だけではどうにもなりません。
先日、巨額損失が明るみになった某大企業のようなことが、その取引先に起きないとは限りません。

 

それが一時的ですむ理由ならそのうち取引再開できるかもしれませんが、取引先そのものがなくなってしまうと取引再開できることは永遠にありません。

 

企業経営する上で特定の取引先のみに依存しすぎないようにすることの重要性はここに書くまでもないでしょう。

 

だから新規顧客獲得のための企業努力を行うわけですが、BtoB企業の場合、業界や商品が特殊であったり、取引額が高額だったりして、WEBから新規顧客を獲得するということに対してなかなかイメージできないということもあると思います。

 

しかし、今や何でもネットで探したり、調べたりする時代です。
皆さんも職場で技術情報、調達先などなど、日々ネット使って仕事していませんか?
相手も同じです。

 

その時に受け皿があるかないかの差は大きいです。

 

また、受け皿があったとしても、その作りがしっかりしているかどうかで、その後の結果に大きな差が出てしまいますし、そもそも、受け皿を用意しておくだけで備えが万全というわけでもありません。
その受け皿への集客もまた重要です。

 

そこで、今回はそのようなWEB対策に不慣れな企業様に向けて、知っておいた方がよいWEBマーケティング全体の話を俯瞰して説明したいと思います。

 

 

■WEBマーケティング手法あれこれ

 

昨年末に「企業におけるWEB対策の話」の記事を書いた際、「WEBマーケティングも“マーケティング”なので、基本は同じです」と書きました。

 

売上 = 来客数 × 客単価

 

マーケティングでは、売上は上記の方程式で表されますが、WEBマーケティングの場合、売上に相当する成果(ECサイトの場合は売上そのものですが)は、下記の方程式で表されます。

 

成果 = [アクセス数 × コンバージョン] × コンバージョンの価値

 

すなわち、売上=成果、来客数=[アクセス数×コンバージョン]、客単価=コンバージョンの価値です。

 

成果を上げるためには、アクセス数、コンバージョン、客単価(コンバージョンの価値)の3つの数値のいずれか(もちろんすべてならなおよし)をアップさせる必要があるわけですが、どの数値を上げたいのかによって、WEBマーケティングの適切な施策は異なりますよという話をいたしました。

 

なので、本日は、アクセス数、コンバージョン、客単価(コンバージョンの価値)、それぞれアップさせたい数値別に、主な施策を簡単に説明します。
ただし、アクセス数は、新規客向けと既存客(再訪)向けで手法が分かれます。

 

●アクセス数アップ施策(新規客)

まずは集客です。
どんなに素晴らしいWEBサイトも見てもらえなければ何も起こりません。

 

新規客のWEBサイトへの集客方法は、大きく分けると次の3つの方法に分かれます。

 

1.検索エンジン
2.広告
3.口コミ

 

それぞれについて、さらに様々な手法が開発されており、それらの手法を商品として販売する業者も多数あります。
代表的なものを説明します。

 

1.検索エンジン

検索エンジンと言えばGoogle。
Yahoo!で検索される人も多いですが、その中身は、実はGoogleです。

 

他にもMicrosoftが提供しているBing(MSNで使われている)や、中国ではGoogleよりもメジャーな百度(バイドゥ)など他にもありますが、日本ではGoogleとYahoo!で検索エンジンのシェア95%なので、Google対策を行うだけでも十分です。(もちろんBing対策する意味がないというわけではありません)

 

また、Indeedなど求人情報に特化した検索エンジンもあり、求人が目的の場合はこちらの対策も行っておいた方がよいです。

 

○SEO(検索エンジン最適化)

SEOは、Search Engine Optimizationの略で、日本語訳は「検索エンジン最適化」
検索エンジンで検索された時に上位に表示されるようにするための施策です。
検索ボリュームの大きな検索キーワードで上位につけることができれば、安定してアクセス数を稼いでくれるようになるので、WEB対策としては必須の施策です。

 

ただし、以前のような怪しい手法のSEOは、Googleに対策されて効果がないどころか、ペナルティを受けて検索順位が下がったり、場合によっては検索されても表示されない(Indexから削除される)こともありますので、注意が必要です。

 

基本的には長期的にアクセス数を稼ぐための施策で、短期的なアクセス数獲得には向いていません。

 

○Indeed対策

求人情報専門の検索エンジンは、日本ではIndeedの独壇場です。
IndeedはSEOに強く、Googleで「求人」をキーワードに含めて検索すると、かなりの確率で上位を占めています。
そのため、目的が求人の場合は、Indeed対策を行うことで、大きな効果を得ることが可能です。

 

2.広告

広告料を支払って広告を掲載する施策です。
ネットメディアへ広告を掲載し、広告がクリックされることで直接アクセスを稼ぐ方法ですが、ネット以外のメディア(オフラインメディア)への広告からクロスメディア手法でアクセスを稼ぐ方法もあります。

 

○リスティング広告

検索エンジンの検索結果ページに掲載される広告です。(厳密にはそれだけではありません)
検索結果と連動して表示される広告のため、「検索連動型広告」とも呼ばれています。
また、クリックされるごとに課金されるので、「PPC広告(クリック課金型広告)」とも呼ばれています。

 

Google AdWordsとYahoo!プロモーション広告が2大リスティング広告になります。

 

広告なので審査があるものの、料金を払えばすぐに掲載されるので、短期的なアクセスを稼ぐのに向いている施策です。

 

SEOとリスティング広告はどちらも検索エンジンが対象なので、合わせてSEM(Search Engine Marketing)とも呼ばれています。

 

○純広告

WEBマーケティングにおける純広告とは、ポータルサイトやWEBメディアなどの個々のサイトの広告枠に掲載される広告のことです。
広告が掲載されるサイトのことを「媒体」と呼びます。
掲載される広告の形態はバナー広告やテキスト広告、記事広告(ペイドパブリシティ)など媒体によって様々です。
また、基本的に掲載されるだけで広告費用がかかるものがほとんどで、掲載条件も掲載期間や表示回数など媒体ごとに独自の規定により定められています。

 

日本で最も有名で高価な純広告は、Yahoo! JAPANのトップページに掲載されるもので、掲載料は1週間でバナーが4,400万円~4,800万円、動画が5,000万円~5,500万円もします。
※参考:Yahoo!プレミアム広告(PDF)

 

○アドネットワーク広告

ブログやメディアサイト、スマホアプリなどの様々な媒体に掲載することができる広告です。
広告掲載可能な複数の媒体を束ねた広告ネットワークを「アドネットワーク」と呼び、そこに出稿することで、そのネットワークに参加している媒体へ広告が配信されます。
「Google Adsense」や「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」が、有名アドネットワークです。

 

「ディスプレイ広告」とも呼ばれることがありますが、厳密には定義が異なります。
(その説明はまた別の機会に)

 

○DSP広告

DSP広告は厳密には広告ではありません。
DSPとは、Demand-Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)の略で、広告主の広告効果の最適化を図るためのツール(プラットフォーム)です。
複数のアドネットワークなどを横断的に最適化された広告配信と管理を行うためのツールになります。
DSPを用いることで、複数のアドネットワークに一括して広告配信を行ったり、外部のビッグデータと連携しての効果的な広告配信を行ったりすることができます。

 

○アフィリエイト広告

成功報酬型広告」とも呼ばれているように、広告を通じて設定された成果を上げた場合に報酬を支払う形の広告です。
設定される成果には「購入」や「予約」の他にも「資料請求」や「問合せ」、「会員登録」などが設定され、成功報酬の額も事前に設定できるので、広告費で赤字となる状況を避けることができます。

 

○SNS広告(ソーシャルメディア広告)

FacebookやTwitter、Instagramなどのソーシャルメディアに掲載される広告です。
SNSにより違いがあるものの、セグメントされたユーザーの属性(性別や年齢、地域、興味関心など)にターゲットを設定できるので、ユーザー属性がマッチすれば非常に訴求効果の高い広告にすることが可能です。

 

○ネイティブ広告

ひと言で説明すると「媒体のユーザー体験に合わせた広告」で、広告が掲載されている媒体のコンテンツ風の体裁をした広告です。
その媒体のコンテンツに紛れ込んで、一見すると広告には見えなかったりするものの、よく見ると「広告」とか「PR」とか記載されている広告です。
そのため、広告であることを隠して掲載される記事広告、いわゆるステマ(ステルスマーケティング)と混同されがちですが、広告であること明示しているのでステマではないという扱いです。
定義としては、記事広告やリスティング広告、SNS広告などもネイティブ広告に含まれます。

非常に高い広告効果を得ることが出来るため、現在では非常に多くの媒体で用いられるようになりました。

 

○オフライン施策(クロスメディア)

厳密にはWEBマーケティングには含まれないかもしれませんが、ネット以外の広告を活用してWEBサイトへの誘導を図るクロスメディア手法も、WEBサイトへの集客を図る効果的な手法です。
広告にURLやQRコードなどを掲載したり、特定のキーワードで検索を促したりしてWEBサイトへと誘導するクロスメディア手法による集客法です。
限られたリソースの広告の効果を最大化するために、広告でキャッチしてWEBサイトへ誘導し、より詳細な情報を提供することで、大きな成果を得ることができます。

 

なお、このクロスメディア手法は、広告以外のもの(例えば名刺など)も活用することが可能ですので、営業車にサイトURLをプリントするなど、大いに活用しましょう。

 

3.口コミ

有益なコンテンツをWEBサイトやSNSを通じて発信することで、インバウンドやネットユーザー間の繋がりによる口コミを期待して集客を図る手法です。

 

○SMM(ソーシャルメディアマーケティング)

facebookやTwitter、InstagramやLINEなどのSNSを運用して、情報を発信し、ユーザーと継続的にコミュニケーションを取りながら行うマーケティング手法です。
SNSを通じて発信した情報が「いいね」やRetweetなどにより拡散されることで、新たな集客が見込めます。
SNS広告との違いは、広告費が発生するかどうかではなく、広告が一方的な情報発信であることに対して、SMMの場合はユーザーとの双方向のコミュニケーションが発生することです。

 

○コンテンツマーケティング(オウンドメディア)

オウンドメディアとは企業が運営するWEBサイトやブログなどの自社所有メディアのことです。
そのオウンドメディアを活用して、ターゲットが必要としている良質な情報(コンテンツ)を発信する事で、ターゲットを惹きつけて集客に繋げる手法がコンテンツマーケティングです。

 

広告との最も大きな違いが、広告は費用として支出し続けなければ集客を維持できないのに対して、コンテンツは蓄積されていくことで資産になるため、続ければ続けるほど効果を発揮し、集客がさらに容易になることです。
また、蓄積された良質なコンテンツは、結果としてSEOにも貢献し、検索順位の向上にも寄与します。

 

●アクセス数アップ施策(既存客(再訪))

新規顧客の獲得はとても大事ですが、そればっかりを追いかけていてはいけません。
新規顧客を獲得するコストは、既存顧客へ販売する5倍のコストがかかるという「1:5の法則」や、顧客離れを5%改善すると、利益率が25%も改善されるという「5:25の法則」のことはご存知でしょう。

 

既存客のリピート(再訪)を促す施策が下記になります。

 

○SMM(ソーシャルメディアマーケティング)

新規顧客の獲得にも使えるSMMは、SNSの特長でもある「友だち」や「フォロワー」という形で、ユーザーとの関係性を維持するのに非常に重宝するメディアでもあります。
そうした機能を活用して継続的な情報発信と双方向のコミュニケーションを行うことで、顧客からの共感と信用を獲得することが可能です。

 

○コンテンツマーケティング(オウンドメディア)

オウンドメディアは単に集客に役立つだけではなく、顧客の育成にも役立ちます。
適切な情報を発信し続けることで、ブランディングがなされ、顧客のロイヤリティを高めます。

 

○メールマーケティング(メールマガジン・ステップメール)

メールで情報を配信するメールマーケティングは、古くから使われている手法ではありますが、既存顧客のリピートには今もなお効果のある手法です。
高額商品など一度のアプローチで購入まで至らないような場合は、送るメールの内容を段階的に変化させ、顧客の育成を行う「ステップメール」と呼ばれる手法も効果的です。

 

○リターゲティング広告(リマーケティング広告)

リスティング広告の一種ですが、一度サイトに来訪された方に対して表示されるバナー広告などのディスプレイ広告になります。
検索エンジンではなく、アドネットワークを通じて配信され、一度来訪された方が、サイト離脱後、他のサイトを見ているときに、バナーなどが表示されて再訪を促します。

 

●コンバージョンアップ施策

WEBマーケティングにおける来客数は、「アクセス数」×「コンバージョン」で表されます。
サイトに訪問された方全員が、購入やお問い合わせなどの目的とする行動を取ってくれるわけではないので、訪問された方のうちどれくらいの割合の方が目的とする行動まで至ったのかを測る指標が「コンバージョン」です。
日本語では「転換率」と呼ばれています。
例えば、100人がサイトに訪れて、そのうち10人が「購入」という目的とする行動まで至った場合、10/100、すなわち10%のコンバージョンを得られたことになります。

 

成果を最大化するためには、このコンバージョンアップのための施策も重要となってきます。
そのための主な施策を簡単に説明します。

 

○LPO(ランディングページ最適化)

お客様が検索エンジンや広告などからサイトにやってきて最初に見るページをランディングページと呼んでいます。
サイトに来ることを「Landing(ランディング)」=「着地」、すなわち飛行機の到着に例えたのでしょう。

LPOは「Landing Page Optimization」の略で、ランディングページを最適化することです。
LPOの最大の目的は、顧客の離脱を食い止め、目的の行動までしっかりとナビゲートしてコンバージョンを最大化することです。

 

○EFO(エントリーフォーム最適化)

EFOは「Entry Form Optimization」の略で、目的達成直前のフォーム入力の部分を最適化して、フォーム入力からの離脱を防ぐための手法です。
単にUI(ユーザーインターフェイス)の改善だけではなく、入力の手間を省くためのサジェスト機能(情報の入力を支援する機能)や、入力ミスの防止機能などの便利な機能を提供し、コンバージョンの最大化を目指します。

 

○WEB接客ツール

WEB接客ツールとは、サイト上で訪問者とチャットにて接客を行えるツールで、他にも自動で応答したり、サイト訪問者のユーザー属性を見極めて適切なタイミングでクーポンを発行してくれたりするサービスを備えたWEB上での接客に特化したツールです。
「オンライン接客」とか「リアルタイム接客」とも呼ばれています。
ECサイトなどで導入が進んでおり、いろんな業者によるサービスが存在します。
中には離脱後にメールで自動的にアプローチしてくれるツールなどもあります。

 

●客単価(コンバージョンの価値)アップ施策

お問い合わせや資料請求など、コンバージョンの価値が未定もしくは固定の場合はあまり関係ありませんが、ECショップのようについで買いを促すことで訪問者の購入額をアップさせることができるようなサイトでは、売上最大化のために客単価アップの施策も効果的です。
そのための主な施策を簡単に説明します。

 

○LPO(ランディングページ最適化)

LPOはコンバージョンアップのためだけではなく、設計次第で客単価アップも図れます。
ついで買いや合わせ買い、まとめ買いを促すような設計を行います。

 

○EFO(エントリーフォーム最適化)

EFOも同様です。フォームを工夫することで、客単価アップを図れます。
例えばチェックボタンにチェックを入れるだけで合わせ買いが出来るようにすることだって可能です。

 

○WEB接客ツール

もちろん接客でも客単価アップを図れますよね。

 

○レコメンドエンジン

「レコメンドエンジン」とは、商品をオススメする機能を持ったサービスのことです。
amazonなどでも、よくこの商品を買った人はこの商品も買ってますとか、あなたにオススメなどと、自分の好みにあった思わず欲しくなるような商品が表示されたり、メールが送られてきたりしますよね。それです。
こちらはWEB接客ツール以上にECサイトに導入されていて、業者によるサービスが多数存在します。
オススメ商品を選ぶアルゴリズムや機能、価格にそれぞれ違いがありますので、自社商品に合ったサービスを選ぶとよいでしょう。

 

 

以上、主要なWEBマーケティング手法を売上アップの方程式に沿ってざっくり説明してみました。

個々の手法についても、同じくらいの分量の記事が書けるくらい奥が深いものがあるのですが、今回は俯瞰するということで、簡単な説明にとどめています。(それでもこの長さ…)

 

次回以降、また個々の手法について説明していきたいと思います。

 

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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